つりたん

都内から釣りに繰り出す釣り人

東京湾 カサゴ・メバル船に乗る!

ほとんど誰もみていないブログを更新する必要があるのか?と思い、
年も明け、特に忙しくも無かったのだが、筆を執るのが億劫になっており、
釣果ブログの更新が遅くなりました。

しかし、何事もコツコツと行うのが大事だと親から言われているので、
すこし時間が開きましたが、釣果報告を行います!

ということで、まだ冬の気温が続く2月に今年初の海釣りとなるカサゴメバル船に乗ってきました。
冬に釣れる魚と言えばロックフィッシュ!そして、釣っても食べても楽しいのがカサゴメバルでしょう。

堤防からの穴釣りで幾度となく狙ってきた魚ですが、穴釣りで一度も対面したことが無く、
穴釣りであれば釣れるという常識は全くない魚種です。

釣り船2回目の私にとって、もう船の予約から持ち物までカンペキでございます。
今回は浦安の吉野家さんから出発。

船の出発前に船長の釣り方講座が開催されます。
いかにも船長という風貌の船長から釣り方を教わり、いざ出発。

ポイントに着くまでに教わった釣り方を心の中で反復させます。

「無駄な誘いはしない。当たってもゆっくりと引いてくる。」
「無駄な誘いはしない。当たってもゆっくりと引いてくる。」
「無駄な誘いはしない。当たってもゆっくりと引いてくる。」

船長の教えを親父の格言のごとく、反芻させ気合十分。

ポイントに到着し、仕掛け投入。
仕掛けは同付き2本針に20号のシンカー。餌はモエビ。
かわいいモエビの尾を引きちぎり、針を掛けます。

1つ目のポイントでは反応なし。
風も強く、波も少し高かったのでアタリを認識できていなかった
可能性がありますが、反応なし。
恐らく反応なし。

2つ目のポイントで魚と思われるアタリが来ました。

「無駄な誘いはしない。当たってもゆっくりと引いてくる。」
もはや口に出していたかもしれません。

魚の引きを感じつつゆっくり竿を上げると...


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かわいいメバルちゃん!
15cmぐらいのメバルをゲット!

船長の教えをしっかり守っていると...

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いい型のカサゴが!

その後もぽつぽつと釣れ、3人で合計8匹ほど釣れました。

すべて持ち帰り、すぐさま料理。
メバルカサゴの煮つけは絶品で夏までに絶対もう一度行きたい釣りになりました。

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2月の釣りということで、防寒対策は行ったのですが、甘かった。
くそ寒くて拷問の一種かと思える気温に半ば心くじけそうでした。

4月もまだ寒い時があるので、春の釣りも防寒対策はしっかり行いましょう!

以上!ゴキュ!

コイキングは液晶の水面で空高く跳ねる

年が明け2か月が経つ。節分の鬼たちも地元の洞穴に帰り、お雛様が出番の準備を始める。普段より時の進みが早く感じるのは、2月が28日までしかないからだろうか。

釣り人の皆さんは良くご存じだと思うが、冬は釣りに行くのがえらくしんどい。寒さもそうだし、堤防や川、湖などは魚の活性が下がり釣れなくなる。気温も魚も寒い時期ということだ。

森の動物たちのように春を待ち焦がれる釣り人だが、もちろん寒くても釣れる魚、スポットは存在する。船に乗って沖に出れば魚はいるし釣れる。

だがやはり寒いのが足枷となり朝早くから釣りに出けるのはおっくうになる。

そんな1月2月、魚のことを考えているときに見つけたスマホアプリがある。
「はねろ!コイキング」だ。

コイキングとはお馴染みのポケモンで登場するキャラクター。
このアプリはコイキングのみを育成し、特技「はねる」を使って、跳んだ飛距離を競うゲームだ。
対人戦の機能はなく、”リーグ”と呼ばれるCPU相手に戦う。

このアプリ、初めてものの30分程度でゲームのすべての機能を把握することが出来る。
出来ることは「餌をあげる」、「トレーニングする」、「リーグに挑戦する」の3つだけだからだ。コイキングの成長に制限がり、始めたばかりの時はプレイヤーのレベルが低いため、成長できるステータスに上限がある。上限に達したコイキングは引退し、次のコイキングを育てるのだ。

ただそれだけのゲーム。

1匹目のコイキングが引退した時の虚無感は友人の結婚式の2次会で見せらる二人のオリジナルムービーに勝るとも劣らない。

「なんだこれ...」

ゲームを始めてから気が付くと育てていたコイキングは7代目を迎えていた。
5時間くらいコイキングと餌をタップしていたのだ。

その時私は気づいた。
「釣りと一緒だ。」

「はねろ!コイキング」と「釣り」には深い親和性があったのだ。
釣りも言うなれば、究極の暇。
魚が餌にかかるまで待つ。コイキングも成長の上限に達するまで待つ。
投げては巻いての繰り返し。餌をあげてコイキングがバイブレーションとともに成長するの繰り返し。ゴールのない暇つぶし。

釣りと「はねろ!コイキング」の共通項に気づいたとき、私は外に飛び出した。
いてもたってもいられなくて、コンビニに走った!コンビニから帰るとアプリに3000円課金していた。

課金しても出来ることは餌を無限に与えるられることぐらいなのに...

バス釣りのルアーだってそうだ。2000円近くするルアーが釣れると限らないし、1回目のキャストで根がかり、高切れで失う可能性もあるのだ。でも新しいルアーは欲しいしついつい買ってしまう。
でも、それが楽しいしそれでいいと思う。


今日もコイキングは私のスマホの中で元気よく跳ねている。
今のコイキングは28代目、自由に設定できるコイキングのニックネームは「アジキング」だ。

東京湾からタチウオ船に乗る! 後篇

空模様は曇り、残暑とは無縁の肌寒い空気。未体験の釣り船と初対面となるタチウオに出港前から心は踊っていた。

船は江東区の河川から出発。タチウオが東京湾のどの辺りで釣れるのか気になって頻繁にGoogle Mapを開いては自分の位置を確認していた。

レインボーブリッジをくぐり、東京湾の工業地帯を横目に船はぐんぐん進んでいく。次第に景色は水平線だけとなり、まさに海のど真ん中。

時計を見たり、Google Mapを見たり、周りの釣行者が何をしているのか盗み見たりと、そわそわしっぱなしだった。

まだポイントに着かないのか...もう1時間は乗ってるぞ...周りはみんな寝てるし...

タチウオを釣ろうと思ったら大変なんだぁなんて考えながらさらに進む事30分。ようやくポイントに着いたようで船長からのアナウンスが入った。
Google Mapを見るとほぼ神奈川の方まで来ていた。

「はい、じゃあ始めてどうぞ―。底から30mぐらいの所ですねー。」

底から30mかぁ。どれどれ...とジグを海底に落としていく。

・・・・・・え?底まで何mあるの?
もうこのまま一生ジグはボトムをとれないんじゃないかと思うくらい糸が進んでいく。
ようやくボトムに到着したようで、約200mくらい糸が出ていた。

ここにたどり着くまで知らないことだらけだったが、後はもう知っている。しゃくるのだ。ジグをしゃくってタチウオを釣る。そのくらいは知っているのだ。

しゃくりまくりながら棚をとり、落とすの繰り返し。
しゃくって落とす。しゃくって落とす。しゃくって落とす。しゃくって...

きつい!まるで肉体労働をしているかのようだ。ジグの重さは200g。水の抵抗がある中200gのジグをしゃくり続けるのはきつい。

連れてきた妻は船での長旅と予想外の肉体労働でもう飽きているんじゃないかと、恐る恐る横を見ると、意外と一生懸命しゃくっていた。

「あ、釣れたかも!」
そう呟いて妻が糸を巻き取る。

え?もう釣れたの?アタリらしいものすらなかったのに...勘違いだと思うけど...
ん?なんか付いてる?タチウオ?
「あ!タチウオだ!釣れてる!」

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うそー!本当に釣れている!初のタチウオをゲットしたのは不覚にも妻の方だった。

「すごい!すごい!」と大はしゃぎの妻に嫉妬しつつ、負けるもんかと必死にしゃくる。

くそー!私にはアタリもない!ジグを交換していたら衝撃の事実に気が付いた。

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ジグがボロボロなのである。ついさっき買ったばかりなのに長年連れ添っているかのような風貌になっている。これはタチウオの噛み跡?アタリが取れていないだけでバイトしている!とテンション上がり、このジグで続行していると私の竿にも魚の感触が...

「きたー!きたきた!」

よしよし、タチウオ!タチウオ!とほくほくしながらリールを回すが、約200mから巻き上げるのも相当の重労働。一向に魚の姿は見えない。

「すごい重い。けっこうでかいかも!」

腕がパンパンになりながらのゴリ巻!見えた!見えてきた!よっしゃー!

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なにこれ?サメ?

掛かっていたのはタチウオではなくカスザメだった。しかも結構でかい。

その後いろいろポイントを変えながらしゃくりまくったが、妻1匹、私1匹の計2匹という釣果に終わった。
※サメはお帰りいただいた。

釣れている人は結構釣れているようで、自分の未熟さを実感するとともに、絶対リベンジしてやるという熱意が沸き上がってきていたのだった...

東京湾からタチウオ船に乗る! 前篇

釣りに興味がない人に『タチウオ』と言ってどれくらいの人があの魚を頭に思い浮かべるだろう。異様な出で立ちのタチウオに会いたくなり船に乗った。

 

実は船に乗るのは初めてで、恥ずかしながら勝手がわからない。

恐る恐る船宿に電話し、タチウオ船に乗りたいことを伝える。

 

「えーと、土曜日に3人でタチウオ乗りたいんですが...」

「土曜日ですか?えーっとちょっと待ってくださいね」

保留音がなってからだいぶ時間が経った。

まさか、人気で空いてない…そんな不安が頭をよぎり妙にそわそわしてしまった。

 

「3人ですよね、大丈夫ですよ。竿はレンタルしますか?」

 

竿がレンタルできるのか...凄い助かる。

 

「お願いします!3人分」

 

無事”予約”というハードルを越え、あとは当日を待つのみ。

ほっと一息つきながら煙草に火をつけたとき、一抹の不安を感じた...

 

たしかタチウオはジグで釣るはず。ジグも借りれるのかな?借りれなかったらどうしよう。電話して聞くのもなんかはずかしいし...

 

しかし、今は2017年。インターネットが発展しどこでもいつでもいろいろな情報が手に入る。ネットで検索するとどうやらジグは自分で用意する模様。

 購入するのか、よかった事前に知っておいて...

 

またほっと一息つき、ホット缶コーヒーのプルタブを空けたところで、再び一抹の不安が...

 

ジグって何グラムのを用意していけばいいんだ?80gぐらい?重すぎる?どうすれば...

そう!今は2017年。東京オリンピックまであと3年なのだ。にこやかな顔でネット検索するとこう書いてあった。

「一般的にはボトムの深さ=ジグの重さを目安にするといいでしょう」

 

ほーう、なるほどね。深さと重さは同じね。よかった店に行く前に知っておいて...

またまたほっと一息つき、冷めてしまった缶コーヒーに口を付けたところで、拭えない不安が...

 

タチウオって何メーターぐらいのところにいるんだ?そもそもポイントはどのくらい深いんだ?こればかりは2017年の情報技術でもわからない。経験者か船宿の船長しかわからない。

 

しかし、今更電話で聞くのは私のプライドが許さないということで、最後の最後で”自分の感覚”を頼りにジグを購入したのであった。

 

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当日の朝5時、お世話になる船宿に到着。

建物はきれいで、すでに何名かの釣り人が集まっていた。

受付はどこだときょろきょろしたろ、行ったり来たりしていると船宿の人が受付するよと声を掛けてくれた。

自分の名前を伝え、受付と竿を借りる準備をしていると、受付の人から声を掛けられた。

「竿はレンタルね!ジグは持ってきた?」

「はい!持ってきました。80gとかのをいくつか!」

自信満々に答え、してやった感を出していると受付の人はお金を勧請しながらこう言った。

「80gは使わないね!軽いから!150~200gだね!」

なにー!そんなに深いのか!海をなめていた。いつも堤防からなので、深いとはわかっていたが予想を超える深さだった...魚のように口をパクパクさせてると、

「ジグ売ってるから、買っていった方がいいよ!」

売ってるだと...確かに受付カウンターの下にたくさんのジグがぶらさがっていた。

なんだかんだ1万ほど買ったジグはほとんど役に立たないと告げられたが、これから出会うタチウオに胸を膨らませ、船へと乗り込むのであった...

 

 

 

亀山湖でバス釣り 後編

亀山湖の大減水、アオコの大量発生でいつものフィールドではなくなった亀山に別れを告げ、次なるポインを探すことにした我々はグループから外れた修学旅行生のように路頭に迷っていた。

友人Dが沈黙を切り裂く。

「・・・・・・・野池」

ブルゾンちえみに劣らぬ間をとり、ぽつりと呟く友人Dの目はまだ諦めてはいなかった。

この状況を打破するには、亀山水系を離れ、千葉の野池を攻めようというのだ。

「野池なんてあるの?」

「・・・・・・・探す」

アメリカを切り開いた欧州人と同様に、誰でもこの状況下では同じ考えを持つだろう。先人たちの知恵、己の経験を頼りに開拓してくその精神は平成のコロンブスといっても過言ではなかった。

さて、どうやって野池を探すのか。そもそも情報がないから野池なのであり、釣りをしても良いのか、バスがいるのかはその場に行かなくてはわからない。

「・・・・・Google Map」

Google Mapで青くなっている池らしいところを当たっていく。その作戦でいく友人Dが熱心に見ているスマホの画面は、Apple Map画面だった...

Google MapとApple Mapの違いもわからない友人Dに野池が見つけられるわけがない。
一抹の不安を胸に野池と思われる場所に車を飛ばすが、ことごとくNG。釣りができる環境ではない、バスがいるわけないような場所ばかりで心が折れかけていた。

「俺が見つける」

私がそう強く言い残し、見つけたのは袖ケ浦付近の野池。ちゃんと釣りができる場所だった。

雨が降り、魚の活性が高くなったと喜びながら、ポイントにつくと先行者の影アリ。

未開拓の土地のため、先住民にアドバイスをもらうことに。

先住民のアドバイスは以下の通り
・バスはいる
・バスはいるが10cm程度のものがアベレージサイズ
・バスより雷魚が釣れるかも
・基本トップで攻めている

なるほど...聞いてもいないことを丁寧に教えてもらい、早速ロッドを振る。
雨脚が強くなり、ずぶぬれになりながらも凸を避けるため一心不乱にルアーを投げ込む。

我々が水面をたたくこと1時間ほど。友人が声を上げた。

「釣れた~」

その声に反応しラインを上げてみると...

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60cmほどの雷魚!先住民の予想通り雷魚があがった。

この釣果が引き金となり、あきらめムードだった一行は俄然やる気を出し、池をぐるっと回るほどラン&ガンを行ったがバイトすらなし...


8月真っ只中の亀山大減水は野池の雷魚でフィニッシュとなった...

亀山湖でバス釣り 前編

昨日の富浦キス釣行は願った釣果は得られず、夜の飲み会に全ての鬱憤をぶつけ、2夜連続で飲みまくっていた。結構アルコールも入り、円もたけなわなところで友人が一人帰宅。

それと入れ替わりで到着したのはバス釣りマスターの友人D。

釣りの疲れと連日の飲みで私は早めにダウン。
亀山の情報もまばらなまま亀山湖当日の朝を迎えた。

私が仕入れいた夏の亀山は”虫パターン”で虫系ルアーでバスを誘い出すことをイメージし、サスケの挑戦者張りに日々イメトレに励んでいた。

軽く二日酔いのままiPhoneの目覚ましを止めたのは午前5時。
天気は曇りで釣りをするには絶好の気候だった。

「今日はどんな感じ?」

水とウーロン茶をがぶ飲みしながら友人Dに問いかける。

「すげー減水してるらしいよ」

「ふーん、どのくらい?」

「2mか3mぐらい」

「2mか3mねぇ... 2mか3m!?なにそれ、水ないじゃん!」

「前回とは全然違うフィールドになってるよ」

連日の猛暑と水不足で水門を開けたのか、理由はわからないが大減水しているらしい。所さんもびっくりの脱水具合とのこと。

「しかもねぇ、アオコが大発生中」

「アオコね...アオコってなに!」

「Hey Siri!アオコってなに!」

「すいません。よくわりません。」

焦りすぎて活舌が悪かったのか、Siriは冷た反応を見せた。
友人Dが導き出した攻略パターンはこうだ。
減水+アオコでベイトとなるワカサギが酸欠で表層にきている。
それを狙うバスも表層に上がるので、トップで狙えば行けるとのこと。

なるほど、理にかなっている。
不安と期待のまま亀山湖に突撃した。

到着したのは6時ころ。雲のお陰で少し涼しいくらいの亀山湖は前回とは全く違う表情を見せていた。
友人Dのいう通り亀山湖は大減水。
前回釣りをしていた場所は2m上となり、普段は見せないシェード下の崖があらわになっていた。

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亀山湖ってこうなっているのね...

なんてことを思いながら、前回子バスが爆釣だった、子バスの学校を訪問。
が、しかし、アオコのせいで全く水中は見えず、1投しただけでライン、リース、ロッド、ルアーは緑に...

生命感0の亀山湖となっていた。

「えーと表層のワカサギは?」

「いないね」

そう、前日の雨でアオコが水中に溶け込んでいて、ベイト・バスともに活性が駄々下がり。
連休明けのOLぐらいやる気がない湖と化していた。

流れ込み近くのアオコが流されてきれいなポイントを見つけるものの、バスの姿は見えず、前回の鉄板パターンであったスワンプのちょんがけにもノーバイトで激渋となっていた。

どこにいってもアオコだらけ、減水でポイントもわからない、デコる!

そうそうに作戦会議を行い、せっかくの連休を凸で終わらせないため、亀山湖に見切りをつけることにしたのだった...

富浦でキスを釣る! 後編

”スタート”は悪かったが、”スタート”は良かったキス釣り。
これから迎える爆釣の兆しを胸に、餌を取り付ける。

「あ、釣れたかもしれません」

そうつぶやいたのは、同じボートに乗る友人。
特にテンションを上げるわけでもなく、たんたんと糸を引き上げ、針にかかっているキスを見せつけてくる。

これも良型。

富浦のキスはサイズもいいし、釣れるしやっぱり来てよかった!
そう思ったのもつかの間、友人のキスからぱったり釣れなくなった。

ボートに乗っている感覚も忘れたころ、ふと周りをみると大分沖に流されていることに気が付く。

「流されてません?」

「流されてますね」

「・・・」

他の釣行者が豆粒に見えるほど沖に流されている私たち。


「戻りますか」

ここからが大変だった。
来るときは船に引かれ、悠々と沖に出たが戻るにはオールを漕いで戻らなくてはいけない。

普段運動していないおじさん2人には過酷な苦行となった。

ひぃひぃ言いながら別チームのボートに近づき、どれだけ釣れたか確認すると、首を横に降る2人。
まさか、1匹も釣れてない...?

「釣れてなんかーい!」

1匹たりとも釣れていなかった。かく言うこちらも、最初の2匹から釣れていない。時計を見ると9時。マズメは終わりアタリもない。そう思うとどっと疲れが戻って来て私はダウン。

粘りたかったが、波の揺れもあり、ここでギブアップ。ボート釣果はキス2匹で終わった。

陸に戻り、さぁどうすると作戦会議をしたところ、魚に触らなきゃ帰れないと、友人の強い要望で近くの堤防に移動。

曇り空の富浦浜には海水浴客と釣り人が多数おり、陸に活気はあった。

穴釣りならなにか釣れるだろうとテトラを覗くが、残念でしたーとあざ笑うかのように潮は引いており攻めれる穴が無い。

それでもと、針にあまりのジャリメを付けて、岸に落とすとなにやらアタリが。

「なんかいるぞ!」

友人のテンションは一気にあがるが、アタリに合わせても乗らない。
どれ、と私も糸を垂らすと何か魚のアタリがある。
が、乗らない。たぶん小魚だなと思いつつも針を小さいのに変えた方がいいと友人にアドバイスを行い、針をサイズダウンするとしっかり乗った。

あがったのは石鯛の稚魚。口が小さいのでハリがかからなかったのだ。

稚魚でも嬉しいと子供のようにはしゃぐ友人は、釣りを心から楽しんでいるようでなによりだった...