つりたん

都内から釣りに繰り出す釣り人

東京湾からタチウオ船に乗る! 前篇

釣りに興味がない人に『タチウオ』と言ってどれくらいの人があの魚を頭に思い浮かべるだろう。異様な出で立ちのタチウオに会いたくなり船に乗った。

 

実は船に乗るのは初めてで、恥ずかしながら勝手がわからない。

恐る恐る船宿に電話し、タチウオ船に乗りたいことを伝える。

 

「えーと、土曜日に3人でタチウオ乗りたいんですが...」

「土曜日ですか?えーっとちょっと待ってくださいね」

保留音がなってからだいぶ時間が経った。

まさか、人気で空いてない…そんな不安が頭をよぎり妙にそわそわしてしまった。

 

「3人ですよね、大丈夫ですよ。竿はレンタルしますか?」

 

竿がレンタルできるのか...凄い助かる。

 

「お願いします!3人分」

 

無事”予約”というハードルを越え、あとは当日を待つのみ。

ほっと一息つきながら煙草に火をつけたとき、一抹の不安を感じた...

 

たしかタチウオはジグで釣るはず。ジグも借りれるのかな?借りれなかったらどうしよう。電話して聞くのもなんかはずかしいし...

 

しかし、今は2017年。インターネットが発展しどこでもいつでもいろいろな情報が手に入る。ネットで検索するとどうやらジグは自分で用意する模様。

 購入するのか、よかった事前に知っておいて...

 

またほっと一息つき、ホット缶コーヒーのプルタブを空けたところで、再び一抹の不安が...

 

ジグって何グラムのを用意していけばいいんだ?80gぐらい?重すぎる?どうすれば...

そう!今は2017年。東京オリンピックまであと3年なのだ。にこやかな顔でネット検索するとこう書いてあった。

「一般的にはボトムの深さ=ジグの重さを目安にするといいでしょう」

 

ほーう、なるほどね。深さと重さは同じね。よかった店に行く前に知っておいて...

またまたほっと一息つき、冷めてしまった缶コーヒーに口を付けたところで、拭えない不安が...

 

タチウオって何メーターぐらいのところにいるんだ?そもそもポイントはどのくらい深いんだ?こればかりは2017年の情報技術でもわからない。経験者か船宿の船長しかわからない。

 

しかし、今更電話で聞くのは私のプライドが許さないということで、最後の最後で”自分の感覚”を頼りにジグを購入したのであった。

 

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当日の朝5時、お世話になる船宿に到着。

建物はきれいで、すでに何名かの釣り人が集まっていた。

受付はどこだときょろきょろしたろ、行ったり来たりしていると船宿の人が受付するよと声を掛けてくれた。

自分の名前を伝え、受付と竿を借りる準備をしていると、受付の人から声を掛けられた。

「竿はレンタルね!ジグは持ってきた?」

「はい!持ってきました。80gとかのをいくつか!」

自信満々に答え、してやった感を出していると受付の人はお金を勧請しながらこう言った。

「80gは使わないね!軽いから!150~200gだね!」

なにー!そんなに深いのか!海をなめていた。いつも堤防からなので、深いとはわかっていたが予想を超える深さだった...魚のように口をパクパクさせてると、

「ジグ売ってるから、買っていった方がいいよ!」

売ってるだと...確かに受付カウンターの下にたくさんのジグがぶらさがっていた。

なんだかんだ1万ほど買ったジグはほとんど役に立たないと告げられたが、これから出会うタチウオに胸を膨らませ、船へと乗り込むのであった...